令和6年度 化学 第1種放射線取扱主任者試験 解説と模擬問題

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総評

 選択式全30問中、不適切問題1問、難問6問
 不適切問題が1問あるものの、無理問題はない
 難問も飛びぬけて難しいものはなく、むしろ少し難しいかな、という感じで難問認定したものが多く、全体的にバランスの取れた問題が多い気がする
 化学は例年、難しい問題を出し放題なので、割と当たり年かもしれない

 

模擬問題

令和6年度 化学

国家試験問題そのものではなく、模擬問題です
令和6年度の過去問を参考に、解けなくてはならない問題のみが出題されます
不適切問題がありましたら、ご連絡いただけるとありがたいです

1 / 22

235Uの熱中性子による核分裂に関して、誤っているものはどれか

2 / 22

安定核種のみで構成されている選択肢はどれか

3 / 22

1 TBqの18Fが壊変して、18Fの原子数の期待値が1個となるのに要する時間[h]として最も近い値は次のうちどれか。なお、18Fの半減期は110分とする。

4 / 22

放射平衡になるものはどれか

5 / 22

放射性試薬に関して、正しいものはどれか

6 / 22

ラドンに関して、正しいものはどれか

7 / 22

同族元素の関係にあるものはどれか

8 / 22

252Cfに関して、正しいものはどれか

9 / 22

安定同位体が複数あるものはどれか

10 / 22

陽電子に関して、誤っているものはどれか

11 / 22

イメージングプレートに関して、正しいものはどれか

12 / 22

Coを精製したところ55Coの放射能は100 MBqであった場合、その壊変で得られる55Feの最大の放射能[Bq]はいくつか

13 / 22

比放射能に関して、正しいのはどれか

14 / 22

原子炉による中性子照射に関して、誤っているものはどれか

15 / 22

放射性同位体と用いられる分析・計測装置、および利用される放射線の関係として正しいものはどれか

16 / 22

水素と炭素の捕集に関して、誤っているものはどれか

17 / 22

放射性気体が発生するものはどれか

18 / 22

放射線を照射した物質に関して、正しいものはどれか

19 / 22

水溶液における放射性同位体の化学分離に関して、正しいものはどれか

20 / 22

次の核反応のうちハロゲンの同位体を生成する反応はどれか

21 / 22

ヨウ素に関して、正しいものはどれか

22 / 22

[64Cu]CuSO4と[65Zn]ZnSO4の混合水溶液に、よく磨いた鉄板、銅板、亜鉛板、銀板を入れたときの反応として正しいものはどれか

あなたのスコアは

平均スコアは 52%

0%

 

解説

 対策ノートで対応できていた問題に関しては特に記載しませんので、下記のページを参照して下さい

化学 トップページ
・放射性核種・放射性壊変と放射能 / 核分裂・放射平衡・核反応とRI製造・RIの分離法・放射化分析・RIの化学分析への利用・化学反応 放射線と化学についての範囲 出題範囲が物理と被りやすいので、対策ノートではどちらかに記載してあるはず 記事検索を使っていただけると探しやすい 出題方式としては選択問題30問30点、文章問題大門2問30点の計60点 放射線主任者の問題としては結構直球に「ザ・放射線」みたいな内容なのでできるだけ得意科目にしたい 出題範囲の一つにRIほぼ関係なく、化学反応式を覚えてなくてはならない問題があるので、中学化学程度でいいがまとめて覚えておくとよい

 ここからは当サイトが独断と偏見で、難問または無理問題として認定した問題について解説します

問1 難問

 存在比に関する問題
 計算自体は難しくはないのだが、ぱっとこれが一問目に来て、さっと答えられるような内容ではない
 受験生の心を挫く一問

放射性壊変と放射能 / 核分裂
放射性壊変と放射能(R6.3, R6.8(物理), R5.5, R4.1.4.13, R3.14(生物), R3.19, R1.2.3.4)・放射能A  A = -dN/dt = λ×N・壊変定数λ λ = loge2/T = 0.693/T T:半減期 ・原子数N (R6.1(実務), R6.2,R5.1.3, R4.2(実務), R3.4) N=N0×e-λt N0:初期原子数 e-λt:原子核がtに壊変しない確率 N = w/W×6.02×1023 w:放射性物質の質量 W:対象物質の原子量 w/W:モル数 6.02×1023:アボガドロ定数・分岐比  (R2.1,R1.2.7(物理)) λ=λ1+λ2+λ3+……  λ1,λ2,λ3:部分半減期 分岐比 → λ1:λ2=T2:T1・平均寿命τ τ=1/λ=1.44×T・壊変図(R6.8, R4.17)放射性壊変の方法に関してはこちら↓「対策ノート:放射性壊変」放射線計測で得られる計数 (R1.5(物理))・t0からt秒までの壊変数T T=N×(1-e-λt) = A0/λ×(1-e-λt) A0,N0:t0の時の放射能,原子数・...

 

問12 難問

 中性子照射に関する問題
 範囲自体は頻出なのだが、普通に問題が難しい
 熱中性子放射化分析でNaを分析できる、さえ分かればいいのだが、これを自信もってできるとするのはちょっと難しいか
 他の選択肢はなかなか除外しずらい

放射化分析
放射化分析の利点「検出感度が良い」「試薬などの汚染がない」「核反応なので元素の化学的性質に影響されない」「多元素同時分析ができる」「非破壊分析ができる」放射化分析の欠点「精度が低い」「副反応による妨害がある」「自己遮蔽の影響がある」「原子炉など中性子発生源が必要」生成放射能の計算(R6.32, R5.32, R4.6, R3.7.31, R2.7.3(実務),R1.31.32)・試料を時間t照射して,直後に得られる放射能A A=f×σ×N×(1-e-λt)   =f×σ×N×(1-(1/2)t/T)f:照射粒子束密度(n/cm2・s)σ:放射化断面積N:試料の原子数 ・原子数N N=θm/M ×6.02×1023 θ:存在比   m:試料質量   M:試料原子量また,t<<Tの場合 A = f×σ×N×(0.693×t/T)・照射終了後,時間d経過後の放射能Ad Ad=A×e-λd   =A×(1/2)d/T放射化分析(R5.26)・放射線計測 「Ge(Li)」または「Ge」半導体検出器つき多重波高分析器を使用する→γ線に対するエネルギー分解能が優れているため・破壊法 共存RIが多く,...

 

問13 難問

 安定核種に関する問題
 こちらも頻出な内容ではあるが、正答の一つになっている鉄の同位体に関しては、新制度になってから初出題
 対策ノートは対応済み

放射性核種
核種まとめ(R6.4(実務), R6.15, R4.1.4(実務), R4.12(物理), R4.2.11.31, R3.8(物理), R3.1(実務), R3.10.12.18, R2.28,R1.15.17.27)核種壊変方式エネルギー(MeV)α・β線 γ線半減期その他3H★β-0.02 12年β線のみ放出/天然RI/7Be★EC 0.553日中性子線源/天然RI11Cβ+ 0.51120分14N(p,α)11C14C★β-0.15 5.7×103年β線のみ放出/天然RI13Nβ+ 0.51110分16O(p,α)13N15Oβ+ 0.5112分14N(d,n)15O18Fβ+ 0.511110分20Ne(d,α)18F 18O(p,n)18F30P★β+ 0.5112.5分初めて人工的に得られたRI32P★β-1.7 14日β線のみ放出35S★β-0.17 87.5日低エネルギーβ線40K★β-1.3 1.2×109年天然RI/12億年45Ca★β-0.26 163日低エネルギーβ線54Mn★EC 0.8312日 55Fe★EC X線3年特性X線のみ放出/硫黄分析器/蛍光X線分...

 

問17 難問

 ラドンに関する問題
 ちょっとマニアックな内容な気がするので難問認定
 対策ノート対応済み

放射性核種
核種まとめ(R6.4(実務), R6.15, R4.1.4(実務), R4.12(物理), R4.2.11.31, R3.8(物理), R3.1(実務), R3.10.12.18, R2.28,R1.15.17.27)核種壊変方式エネルギー(MeV)α・β線 γ線半減期その他3H★β-0.02 12年β線のみ放出/天然RI/7Be★EC 0.553日中性子線源/天然RI11Cβ+ 0.51120分14N(p,α)11C14C★β-0.15 5.7×103年β線のみ放出/天然RI13Nβ+ 0.51110分16O(p,α)13N15Oβ+ 0.5112分14N(d,n)15O18Fβ+ 0.511110分20Ne(d,α)18F 18O(p,n)18F30P★β+ 0.5112.5分初めて人工的に得られたRI32P★β-1.7 14日β線のみ放出35S★β-0.17 87.5日低エネルギーβ線40K★β-1.3 1.2×109年天然RI/12億年45Ca★β-0.26 163日低エネルギーβ線54Mn★EC 0.8312日 55Fe★EC X線3年特性X線のみ放出/硫黄分析器/蛍光X線分...

 

問19 不適問題

 気体が発生する操作に関する問題
 正答になっているものの一つに「熱中性子照射した硝酸ウラニルを希硝酸に溶かす」があるのだが、この操作自体では放射性気体は発生しない
 熱中性子照射した硝酸ウラニル自体がそのうち崩壊してラドン気体を発生させる可能性はあるものの、それは問題としては趣旨がずれているのではないか

化学反応
化学:(R6.19.21, R5.20, R4.12.19.21, R3.15.16, R2.21.24,R1. 5.18.20.21)  実務:(R4.4, R2.4,R1.4)沈殿発生系・硫酸塩沈殿X SO4 ↓X:「Ca2+」「Sr2+」「Ba2+」「Pb2+」「2Ag+」・リン酸塩沈殿( X ) + HPO42- → X HPO4 ↓3( X ) + 2OH- + 2HPO42- → X3 (PO4)2 ↓ + 2 H2OX:「Ca2+」「Sr2+」「Ba2+」( X ) +PO43- → X PO4↓X:「Fe3+」「3Ag+」「Al3+」・硫化物沈殿しないもの X S↓「Mg2+」「Ca2+」「Sr2+」「Ba2+」「Na2+」「K2+」「Cs2+」・塩化物沈殿 X Cl↓X:「Hg+」「1/2Pb2+」「Ag+」・クロム酸塩沈殿 X CrO4↓X:「Ba2+」「Pb2+」「2Ag+」・炭酸塩沈殿X CO3↓X:「Ba2+」「Sr2+」「2Ag+」「Ca2+」気体発生系FeS+2HCl → FeCl2+H2S↑NaHCO3+HCl → NaCl+H2O+CO2↑CaCO3+...

 

問20 難問

 水素と炭素の捕集に関する問題
 こちらも範囲的には頻出なのだが、ちょこっと難しいかと思って難問認定
 あと、内容的には実務の方で対応済み

場所の管理
検出器の選択(R6.3.4, R5.2, R5.25(物理).27(物理), R4.2, R4.29(物理), R4.18(化学), R1.4)・空間線量測定(≒1cm線量当量率),表面汚染 電離箱式,GM式,NaIシンチレーション式などがある(感度順) NaIシンチレーション式は低エネルギー光子には不向きγ線(中・高線量域):電離箱式サーベイメータ125I(低線量域):薄型NaIシンチ式サーベイメータ(エネルギー補償有)β線:GM管式低エネルギーβ線(3H):ガスフロー型薄窓型比例計数管式α線:ZnSシンチ式,半導体式熱中性子:BF3,3He比例計数管*サーベイメータ:持ち運び用*フロア(エリア)モニタ:固定して広範囲を持続的に測定する用・液体の測定γ線:容器に入れてGe半導体,NaIシンチ式β線:液体シンチレータ・手足の汚染ハンドフットクロスモニタ・α線の検出 (R6.25(物理)) 放射能測定エネルギー測定シリコン表面障壁型半導体検出器(SSBD)可能可能4πガスフロー比例計数管可能 ZnS(Ag) CsI(Tl) 無機シンチレータ可能可能液体シンチレータ可能可能グリッド付電離箱...

 

問24 難問

 安息香酸に関する問題
 化学的動態に関してはちょっと難しいか
 対策ノートも未対応 

 

 

コメント

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 例:物理学の対策ノートで(R3.19, R3.14(生物), R2.15, R1.2.3.4)
 R3.19 → 物理学の令和3年の19問目
 R3.14(生物) → 物理学ではなく、生物学の令和3年の14問目
 R2.15 → 物理学の令和2年の15問目
 R1.2.3 → 物理学の令和1年の2問目と3問目


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