検出器の選択
(R4.2, R4.29(物理), R4.18(化学), R1.4)
・空間線量測定(≒1cm線量当量率),表面汚染
電離箱式,GM式,NaIシンチレーション式などがある(感度順)
NaIシンチレーション式は低エネルギー光子には不向き
γ線(中・高線量域):電離箱式サーベイメータ
125I(低線量域):薄型NaIシンチ式サーベイメータ(エネルギー補償有)
β線:GM管式
低エネルギーβ線(3H):ガスフロー型薄窓型比例計数管式
α線:ZnSシンチ式,半導体式
熱中性子:BF3,3He比例計数管
*サーベイメータ:持ち運び用
*フロア(エリア)モニタ:固定して広範囲を持続的に測定する用
・液体の測定
γ線:容器に入れてGe半導体,NaIシンチ式
β線:液体シンチレータ
・手足の汚染
ハンドフットクロスモニタ
・α線の検出
放射能測定 | エネルギー測定 | |
シリコン表面障壁型半導体検出器(SSBD) | 可能 | 可能 |
4πガスフロー比例計数管 | 可能 | |
ZnS(Ag) CsI(Tl) 無機シンチレータ | 可能 | 可能 |
液体シンチレータ | 可能 | 可能 |
グリッド付電離箱 | ? | 可能 |
固体飛程検出器 | 可能 | ? |
イメージングプレート | × | ? |
フィルムバッチ | × | ? |
エネルギー測定(スペクトル測定)
種類 | 密度 (g/cm3) | バンドギャップ (eV) | ε (eV) | 用途および特徴 |
Si | 2.3 | 1.1 | 3.6 | γ線,β線 |
Ge | 5.3 | 0.6 | 2.9 | γ線,使用時冷却, 高エネルギー分解能 |
水中の放射性核種の濃度測定
(R2.4,R1.4)
(1)測定法
・排水を直接
「液体・プラスチックシンチレータ(最適)」や
「GM計測管」で測定する方法
・サンプリングした試料を
「ウェル型シンチレーション」や
「液体シンチレーション」で測定する方法
・イオン交換樹脂でRIを吸着して測定する方法
(2)希釈法による排水
放射能が排水中の濃度限度を下回るようにする
また複数の核種が存在する場合,各核種の濃度と濃度限度の比を足し合わせ,この総和が1を下回るようにする
表面汚染の濃度測定
(R4.3, R2.4, R1.2)
(1)汚染の種類
「固着性汚染」と「遊離性汚染」
遊離性汚染は体内汚染につながる恐れがある
(2)測定法
・直接法 (R3.1)
固着・遊離性汚染に有効
サーベイメータによって汚染表面を直接測定する
表面汚染密度=(N-Nb)÷ (ε1×W×εs)
N:測定した計数率
Nb:バックグラウンドの計数率
ε1:検出効率
W:測定器の有効面積
εs:汚染の線源効率
*サーベイ時定数が長い場合,よりゆっくり走査を行わないと検出能が下がる
(時定数の3倍で約95%)
*直接法は以下の場合には適用できない
「線源自体の汚染」
「高バックグラウンドでの汚染」
「低エネルギーβ線核種の汚染」
・間接法(スミア法)
遊離性汚染かつ,ふき取り表面が非浸透性の場合に有効
表面汚染個所をろ紙で拭き,このろ紙を測定する
表面汚染密度=(N-Nb)÷(ε1×F×S×εs)
F:ふき取り効率
S:ふき取り面積(100cm2)
α線,β線も測定可能
空中の放射性核種の濃度測定
(R2.4,R2.31(化学),R1.3)
・粒状性放射性物質の測定
ろ紙とダストサンプラが合わさったダストモニタを使用する
・放射性ヨウ素の測定
活性炭カートリッジを使用する
・ガス状放射性物質の測定
プラスチックシンチレータ,NaI(Tl)で検出
・トリチウムの測定
コールドトラップによる水蒸気凝縮
モレキュラーシーブまたはシリカゲルでの捕集
水にバブルして捕集し,液体シンチレータで計測
・水上置換法
(R2.19(化学))
水に溶けにくい気体の捕集に用いる
*バックグラウンドの影響
:ダストを捕集して測定する場合,ラドン,トロンの影響がある
法令における場所の測定に関してはこちら↓
「対策ノート:義務(測定-健康診断-緊急措置)」

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